私が相続放棄を本気で考えたときに最初に引っかかったのが「相続放棄をするなら戸籍は何通集めればいいのか?」でした。
私は結果的に結局放棄しない選択をしました(※過去に書いた記事⇒相続するか放棄するか、悩んで出した結論)が検討している途中で必要書類を一通り調べたのでその内容をここにまとめます。
まずは結論。
相続放棄の申述書と一緒に出す書類のうち誰が放棄する場合でも必要になるのは次の5点です。
・相続放棄の申述書
・被相続人(亡くなった方)の住民票除票または戸籍附票
・申述人(放棄する方)の戸籍謄本
・収入印紙800円分(申述人1人につき)
・連絡用の郵便切手
これに加えて放棄する人が配偶者・子・親・兄弟姉妹のどれかによって被相続人の戸籍が増えます。
提出先は被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
期限は「自分のために相続が始まったと知った時から3か月以内」なので戸籍集めに手間取ると一気に苦しくなります。
この記事では続柄ごとの書類とつまずきやすい点を整理します。
全員に共通する5つの書類
申述書は裁判所が公開している書式を使います。
放棄する人が成人の場合と未成年の場合で書式が分かれていて未成年の場合は親権者などの法定代理人が代わりに申述します。
被相続人の住民票除票はマイナンバーの表示がないものを出すよう案内している裁判所があります(※甲府・福岡の各家庭裁判所の案内など)。
取得するときに窓口でマイナンバーなしで頼むことを忘れないようにしましょう!!
それと同じ書類は1通で足ります。
複数人が同時に申述する場合や先に別の人が放棄の手続きをして提出済みの書類は重ねて出さなくて良い様です。
続柄別に追加で必要になる戸籍
配偶者の場合
共通の書類に加えて被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本が必要です。
子・孫・ひ孫(第一順位)の場合
配偶者と同じく被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本が必要です。
孫やひ孫が代襲相続人として放棄する場合は本来の相続人(親)の死亡の記載のある戸籍謄本も加わります。
親・祖父母(第二順位)の場合
被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本が必要になります。
さらに被相続人の子(およびその代襲者)で亡くなっている方がいる場合はその方の出生から死亡までのすべての戸籍謄本が必要で相続人より下の代の直系尊属で亡くなっている方(例:相続人が祖母なら父母)がいる場合はその方の死亡の記載のある戸籍謄本も必要です。
兄弟姉妹・甥姪(第三順位)の場合
親・祖父母の場合の書類に加えて被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本が必要です。
甥や姪が代襲相続人として放棄する場合は本来の相続人(兄弟姉妹)の死亡の記載のある戸籍謄本も加わります。
順位が下がるほど集める戸籍が増えます。
先順位の相続人がすでに提出した書類と同じものは重ねて出さなくてよい扱いです。
費用はいくらかかる?
裁判所に払うのは収入印紙800円分(申述人1人につき)と連絡用の郵便切手です。
郵便切手の金額は裁判所ごとに違うため申述先の家庭裁判所のウェブサイトで確認します。
郵便料は保管金として納付する方法(インターネットバンキングやATMからの電子納付)も選べます。戸籍謄本などを取り寄せる手数料は別に役所へ払います
意外だったこと|戸籍が全部そろってなくても進められる
調べていて意外だったのは申述の前にどうしても入手できない戸籍がある場合、その戸籍は申述の後に追加で出してもよいと裁判所が案内していることです。
また戸籍の代わりに「法定相続情報一覧図の写し」を出せる場合もあります(申述する家庭裁判所に確認が必要です)。
裁判所から審理のために追加書類を求められることもあります。
死亡から3か月を過ぎている場合
被相続人が亡くなってから3か月以上たっている場合(後順位の相続人は先順位の人の放棄が受理された日から3か月以上たっている場合)は「相続が始まったと知った日から3か月以内の申述である」と分かる資料を出すよう裁判所が案内しています。
例えば債権者や自治体、税務署などからの通知書のコピーです。
期限そのものに間に合いそうにないときは、相続の承認または放棄の期間を延ばす申立てという方法があります。
手続き全体の流れと期限はこちらにまとめています(※過去に書いた記事⇒相続放棄の手続き方法と期限)。
知っておくべき知識
・相続放棄をするとその人は初めから相続人ではなかったものとみなされます。
・申述先は被相続人の最後の住所地(住民票所在地)を管轄する家庭裁判所です。
・申述期間は自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。
書類集めに時間を取られているなら
戸籍は本籍地を転々としている人ほど取り寄せに日数がかかります。
3か月という期限がある中で平日に役所を回る余裕がない人もいるはずです。
相続の手続きは戸籍の収集を含めて専門の窓口に任せる選択肢もあります。
「戸籍を集めるだけで時間がかかる」「相続の手続き全体をまとめて相談したい」
そういった場合は、相続手続きを扱う専門の窓口に任せる方法もあります。まずは資料請求や問い合わせで、自分のケースで何を頼めるのか確認してみましょう!!
■参考情報
・裁判所「相続の放棄の申述」 https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_13/index.html
■次に読むなら
・書類がそろったあとの流れと期限の数え方はこちらにまとめています(相続放棄の手続き方法と期限)
・3か月に間に合いそうにないときの対処はこちらです(相続放棄の期間伸長)


